日本産の鮑は、貝類の中でも最も高価で、日常ではなかなか口にすることのない最高級品である。

価格面から日本国内で流通する多くが外国産で、韓国や中国で養殖された殻の青いエゾ鮑や、オーストラリアで養殖されるグリーンリップ鮑、天然で漁獲されるブラックリップ鮑、チリの茜鮑と言われる近隣種あたりが流通の主流となっている。ただ、残念ながら味的には日本産の本物とは似て非なるものと言わざるを得ない。

日本国内では、夏になると鮑漁が各地で解禁になり、6月~9月が鮑の盛漁期となる。

弊社には、青森、秋田、宮城、茨城、千葉、福井、山口、島根、愛媛等からたくさんの鮑が毎日入荷している。

最も高級と言われているのが、身の色がこげ茶色から青い黒鮑(通称:青)。大きさも200gアップが主体で大型の鮑。身の色が黒いメガイ鮑(通称:赤)。他にも希少種で400gを超える超大型のマダカ鮑など様々な種類がある。

11月過ぎから本格的に水揚げとなる蝦夷鮑は、身の色は黒鮑同様にこげ茶色で、北海道や青森、岩手、宮城で漁獲される。

寒い地域ゆえ、成長が遅く100g~150gが中心で小ぶりだが、身が厚く食味が良いため、料理の世界では最も美味なる鮑と評価が高い。

最近、福島、茨城を中心に黒鮑と蝦夷鮑が海中で自然交配した蝦夷黒鮑が弊社にも入荷してきていて、大きさは黒鮑らしく大型で、形は蝦夷鮑の厚みがあり、『両方のいいとこ取りの優れものハイブリッド』と評判になっている。

弊社では、大量に国産の鮑を買い付け、市況より遥かにリーズナブルに手に入れるため、皆様にも普段稀少でなかなか口にすることの少ない国産鮑の本物の味を、この機会に是非お試し頂きたいと思っている。

(株)グローバルフィッシュ 柿澤克樹